平成23年3月11日、午後2時46分。なんの前触れもなく東日本大震災が起きました。
この震災による死者・行方不明者は18455人(阪神淡路大震災の約3倍)にのぼり、建築物の全壊・半壊合わせて400326戸(阪神淡路大震災の約1.6倍)になりました。
東日本大震災の津波の流木から生まれたヴァイオリン。
魂柱には陸前高田の「奇跡の一本松」が使われているそうです。
その流木ヴァイオリンの演奏を通じて、被災された方々を励まし、亡くなった方々に鎮魂の祈りを捧げようという「命をつなぐ木魂(こだま)の会」の趣旨に賛同し、7月10日に市民会館にて『東日本復興支援コンサート』が開催されました。
ヴァイオリンは千人のプロの演奏者によってリレーのように演奏で弾き継がれ「千の音色でつなぐ絆プロジェクト」として全国を回っています。
それが、今回、枚方市でのコンサートを開催する運びとなりました。
今回の記事は、まぁねえが担当いたします。
かなり主観が入っておりますがご容赦願います。
実行委員長の中司宏さんを始めとして、多くの方々がボランティアで尽力し、当日の会場は立ち見が出るほど盛況でした。
スターダスト河内も数奇なご縁のめぐり合わせで、このコンサートに実行委員として関わらせていただきました。発端は星田妙見宮鎮座1200年を記念する奉賛歌「千年の杜」のオーケストラバージョンを枚方フィルに演奏してもらいたいという想いからでした。
枚方フィルの団長さんに「千年の杜」、ひいては1200年祭にかける想いを説明すると、なんとご快諾をいただきました。その後、紆余曲折を経、結果として、枚方フィルハーモニーによる「千年の杜」オーケストラバージョンの演奏の実現には至りませんでしたが、その過程の中で、多くのご縁をいただき、また、繋がりが生まれました。
その一つの形として、このたび私達もこのコンサートに踊りで出演させていただくことになりました。演目の中で、「踊り」は私達だけで、メンバー一同、本当に出演していいものか悩みました。
舞台のたびに踊らせていただいている「千年の杜」&はれバンMIXは、「千年の杜」の踊りを、さしずめ「静」とすると、後半の河内音頭はれはれバンドは「動」。
明るい曲調にダイナミックな動きを特徴とするスターダスト河内の舞台バージョンの河内音頭は、ともすると「鎮魂・追悼」という場にそぐわないかもしれないと思ったからです。
何度も出演を辞退させていただこうかと実行委員の方と話し合いもしました。
メンバー内でも話し合った結果、「盆踊り」の原義に立ち返ることで、私達は私達にできる役割を再認識する機会をいただきました。
「盆踊り」は、そもそもはご先祖供養・精霊供養の日本古来からの文化であり、営みです。
「盆踊り」には、神道的に、死者の魂を慰める「魂鎮(たましずめ)」、生者の生命エネルギーを活性化させる「魂振(たまふり)」 という二つの意味合いを持ちます。
それは、東日本・熊本で犠牲になられた方々に対する鎮魂の踊りであり、今を生きる人にとっての活力を与える踊りに他ならないのだと。。。
心を込めて「盆踊り」を踊ろう、、、その想いで出演させていただくことにしました。
本番。
撮影禁止だったため、写真はありません。
大人も子どもも、みんな舞台裏で緊張していました。
千年の杜の音楽が流れ始めると、しーまんが天女の舞を始めます。
それに引き続き、べビースターズが星を手に持ち、流れ星を表現して舞台を横断します。
今回は一工夫して、横断する間にくるりと回る動作を取り入れました。
いつもとは違い、「千年の杜」を踊り終わったあとに、けんにぃのナレーションが入ります。
この日のけんにぃは、メンバーが今まで一度も見たことがないほど余裕がなく、舞台前の待機時間に何度も何度もこのナレーションの原稿を推敲し、口に出して読む練習をしていました。
それだけ、特別な想いを込めて。。。
「人の記憶は儚い。亡き愛しき人の面影や声も時と共に薄れていってしまう。それはどうしようもない。だからこそ、その人への思慕・想いは無くしてはいけない。その人への想いを胸に、遺された我々がこの先を切り拓いて生きていかなければならない・・・」
けんにぃのナレーションの中で私が印象に残った言葉です。
続く河内音頭はれはれバンドでは、「追分」を入れました。
「年に一度の 仏供養の 盆踊り」
五月家一若社中の五月家雪若・音若両氏の追分にのせて、実に1分超の時間をかける振りがあります。
この文句に端的に表現されていることこそが、盆踊りの本来の姿です。
指先まで神経を集中させ、全員で気持ちを一つに合わせます。
千年の杜の後は河内音頭。一つ一つの振りを鎮魂の思いを込めて、丁寧に踊ります。
踊りながらの移動時にメンバーの顔が見えるのですが、みんな緊張しているのがわかりました。
いつもの舞台とはまた違って、鎮魂・追悼の想いを込めて踊らせていただいた舞台。
そして最後の決めポーズでFINISHです。
ありがたいことに、会場からはたくさんの拍手をいただきました。
自分たちの舞台のあとは、ヴァイオリニストの古味さんの演奏される流木ヴァイオリンの音色に触れさせていただき、その音色・演奏のすばらしさに感動しました。
最後に、ヴァイオリンの演奏とともに、出演者全員で東日本復興支援ソング「花は咲く」を合唱しました。
会場の方々も一斉に歌われ、枚方市民会館内が一つになったようでした。
舞台を終えて、このたび出演された枚方市・交野市の少年少女合唱団を指導された、片岡さんがおっしゃられた言葉に、私達は驚きを隠すことができませんでした。
「このコンサートで初めて、枚方市・交野市の少年少女合唱団が共演した。「交野ヶ原」の子ども達による合唱が実現した」。。。
このたび、星田妙見宮鎮座1200年祭をきっかけとして、この「交野ヶ原」にさまざまな繋がりが生まれました。
このコンサートも、その1200年祭の想いが形を変えた一つのものだと私達は認識しております。
自分たちが住んでいる地域の歴史や文化に目を向け、そこに脈々と受け継がれている先人たちの想いをつなぎ、次世代へとより良いものを遺していく、、
チーム一同、その大きなプロジェクトのまさに中今にいます。
今後も、志を高く持って邁進していく所存です。
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